ワイン

先月2月のお料理は節分の趣向でご用意させていただいておりました。
お福さんの香合や柊を使っておりましたが、松花堂弁当では「鬼はそと」という紙を掛けてお料理を出しておりました。
お客様が「鬼はそと」という紙をお弁当箱から取り出してお召し上がりいただき、全部お召し上がりいただくと、底に敷いてある「福」の字が見えるのです。「鬼は外」「福は内」をお弁当で表現したのですが、お客様にどれほど気付いていただけたかは不明です。
そんな小さな遊びを料理屋(私共)は仕掛けておりますので、どうぞ皆様も一緒に遊んでいただけると幸いです。


さて、皆様、ワインはお好きでいらっしゃいますか?

嗜好品なので、好みは分かれると存じますが、私は大好きです。好きになったきっかけは、家族との食事です。
両親はホテル内の店が担当でしたので、年中無休で働いており、家族が皆揃っての食事というのは、一年に一日だけある店の定休日(12/29)に神戸・北野にあった今は亡き「ジャン・ムーラン」というフレンチレストランでの食事だけでした。

私が中学生の頃からの毎年の恒例行事だったのですが、アルコールを飲める年齢になった頃から食事と一緒にワインもいただくようになりました。
その時に、父がワインリストを見て、ソムリエの方と相談しながらワインを選び、ティスティングをして、自分にも注いでいただく、という一連の流れが若いながらに楽しくて、また、ソムリエの方のワインの説明が興味深くて、ワインのストーリーも教えていただいて、お食事と相乗効果で本当に楽しい瞬間でした。
その頃のソムリエの方への憧れから、いつかワインに詳しくなりたいなぁと漠然と考えていました。

その後ビールメーカーに就職して、ワインに詳しい先輩に「ワインの事教えて下さい!」とお願いしたところ、「ソムリエ試験受けたら?」と提案していただき、その時から本格的に勉強を始めました。
勉強を兼ねて、京都のワイン屋さんにちょくちょく飲みに行ってワイン談義に花を咲かせていたのも楽しい思い出です。

晴子若女将のつれづれ話 201903記憶力には自信がありましたが、世界中のワインの名前・産地・地理・気候に至るまで勉強するのはなかなか大変でした。
ただ、好きなワインのことなので、知識を得ることが楽しかったです。ティスティングや実技も、両親の店が入っているホテルの方に頼んで、ホテルマンでテストを受ける方々と一緒に練習や勉強をさせていただきました。
ティスティングは全問正解ではなかったかもしれませんが、実技は自信満々で抜栓したのが良かったのか、お客様役へのティスティングを勧めることを忘れたにも係わらず合格できました。

その後は、産地を見たい衝動にかられ、フランスのブドウ畑まで何回か行ってきました。そう言えばフランス語も勉強してたぁ・・・。


そんなフランスワイン大好きな私ですが、国産ワインには少し物足りなさを感じておりました。どちらかというとアンチ国産ワインだったのですが、最近、山形県の素晴らしいワインとの出会いがあり、日本のワインもいけるやん!と感動しました。(上から目線ですみません)

日本料理にワインってどうなの?と思われる方も多数いらっしゃるとは思います。
「フランス料理とフランスワイン」のような相乗効果でマリアージュを楽しむ域までは、日本料理では難しいかもしれませんが、あくまでもアルコールは嗜好品ですので、十分、日本料理でもワインは「あり」だと私は考えております。

祖父はもちろん日本酒派でしたが、ワインも大好きだったそうです。お客様と一緒にすき焼きをいただきながらワインを楽しみ、仕上げはそのワインをすき焼きに入れてお料理を仕上げたりして遊んでいたそうです。

私が感動した山形県のワインを皆様にもご紹介させていただきたく、4月25日(木)に「高畠ワインを楽しむ会」を開催させていただきます。
「おっ!」と思うような面白いワインがございますので、私共の遊びにお付き合いいただきたく、是非、皆様のご参加をお待ち申し上げております。


2019年3月9日
神戸吉兆 若女将 平野晴子