「ここまでくると、もはや"味の芸術"と表現したくなりますね。ほんとうに美味しい。私はお歳暮の時季に贈答用として取り寄せることが多いです。お正月は豪勢なものが喜ばれますし、コンパクトな瓶詰でご飯にもお酒にもよく合うので、まず喜んでもらえます」
一年前に一度のご馳走として、10年ほど前から森村さんのお気に入りとなっているのが京都吉兆の『くろ和牛洋酒焚き』だ。
使用する牛は吉兆が厳選した上質な黒毛和牛。脂が非常に上品で、肉自体にも充分な甘みがある牛である。
黒和牛ならではのきれいなサシの入った上等な部位をふんだんに使い、醤油、ワイン、酒、生姜で丁寧に炊き上げ、さらにフライパンで煮汁とともに炒めることで、"味の芸術"は完成する。
もちろん、すべて熟達した料理人による手作りなので、大量生産はできない。そのためお歳暮の時期などは品切れになることも多いそうだ。京都吉兆の料亭の善に、八寸として提供されることもあるという逸品である。